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EPOSODE3 Sneaking 第一高校/Scanning 黄昏会館
あの後僕たちは予定通りまずは伊吹のお爺さんが借りたというデイリーマンションに荷物を置きに行くことにした。
場所はディアーダから更に歩いて十分ほどの場所、思えばこの街はアクセスがいい場所が多い。
歩いて五分もしない場所にコンビニが並んでいたり、大きなパーキングエリアや薬局、ブティックにお菓子専門店など様々なお店が立ち並んでいた。
これだけ大きくて便利な街は確かにそうそう見れるものじゃない。
そんな風にいろんな建物に目移りしながら歩いていたらいつの間にか大きなマンションの前に僕たちは付いていた。
マンションの名前はデイリー未希先というらしい。
「っと、ここだな。すみません、予約していた伊吹翔ですが」
「はい伊吹様ですね、そちらのお二方は事前に予約されていたかたでしょうか?」
「禊萩蓮と東雲宮子だ、一緒に予約してたはずだ」
「確認します、少々お待ちください」
まるでホテルを思わせるかのような豪勢なフロントで受付役の人、多分藍野さんと同じようにアンドロイドの人が手元のコンソールを叩いて予約の状況を確認していく。
今更だけど卒業前の学生三人でこういうのって借りれられたりするんだろうか?追い返されたりしないだろうか?
そんな内心での心配をよそに伊吹と受付のアンドロイドの人は淡々と作業を進めていた。
「確認が取れました、三名様でおよそ四日間の宿泊になりますね?」
「あぁそうだ、こっちも確認完了だ」
「了解いたしました、ではこちらがお部屋の鍵となります」
伊吹の前のレジが開き、そこから部屋番号の書かれた鍵が出てくる。
それを手に取って僕たちは部屋まで向かうのだった。
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