EPOSODE3 Sneaking 第一高校/Scanning 黄昏会館

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 (さて、どうやって情報収集しようか……)  未希先街には藍野さん以外に頼れる相手はいないし、僕が使える伝手と言えば映像研究会の名前か、もしくはローラー作戦か。    (とりあえずまず誰かに聞いてみよう)  考え過ぎても埒が明かない、それに行動した時に何かあるかも知れない。  足での調査は警察と探偵の基本だ、地道にやっていこう。  「すいません、少し聞きたいことがあるんですが」  「はいなんでしょうか? 」  とりあえず下校する一人に声をかけてから例の動画を見せてみる。  「この動画について何か知ってませんか? 」  「……いえわからないです、ここの制服なのは分かるんですけど」  「撮影してる人に心当たりは? 」  「それも無いです、知り合いも居ないですし」  「そうですか、お手数お掛けしました」  軽く挨拶をしてその場を離れる。  どうやらここの生徒でさえこの動画を知っている人は少ないみたいだ、今のでそれがわかっただけでも収穫としよう。  さて次は部活だ、近くを走ってる人に声をかけてそれとなく探ってみる。  「すいません、一つお聞きしたいのですがこの学校って動画を研究している部活ってありますか? 」  「動画の研究? うちにはないよそんなの」  「そうですか、それでは失礼します」  動画を編集したりする部活は無い、つまりあれは一人で作られたものが確定した。  けどそこまで来て大きな問題も浮上してくる。  つまりこの動画は誰でも作れるものであるということで、それを三年生の中から探さないといけないという事だ。
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