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とにかくこの動画内の人物が霊に関連しているという事だろうか?
「それで二人はどうするの?」
「当然未希先街に向かうぜ、この案件が霊関連なら俺の出番だしな」
「私もあの発言が本当なのか確かめたいし、本当なら止めたい」
「だからよ、蓮も来ないか?」
「僕は、どうしようかな……」
伊吹と東雲は行く気満々だけど僕はあまり乗り気になれない。
そもそも今回の事件が本当に霊関連なら僕が出来ることは何もない。
動画内の人物が言う未希先街に興味はあるけど行ったところで足を引っ張るだけかもしれない。
そう考えると簡単に行きたいとは言えなかった。
「おいおい蓮くん、何を悩んでいるんだい?」
そんな風に悶々と考え込んでいると背後から稲川先輩の声が聞こえた。
振り返ってみれば口角を上げながら目を爛々と輝かせている。
まずい、何時ものあれが来るかもしれない。
「先輩、何の用ですか」
「そりゃもちろん、悩める後輩の背を押すのが先輩の役目ってもんだろう?」
「貴方がしたのは千刃の谷に突き落とすような行為でしょ」
「だぁーもう!偶には真面目に聞きたまえ!!」
そう言うと稲川先輩はわざとらしく咳払いをしてから話を始める。
あぁだめだこうなったらもう止まらない。
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