18人が本棚に入れています
本棚に追加
右の首と鎖骨の間にキスをして吸う
チュッ チュッ ヂュッ
「…っはぁ~…出来た。へへっ…」
「上手く付けれた?」
「……ムカつく!何でお前ダメージ0なんだよ?!」
「雪じゃないからだな。これで空閑に会っても安心?」
「…安心なんて出来るもんか!あんな奴、俺が夏の隣に居たって心配だわ!」
「…っそ。じゃ、どうしたらいいの?」
どうしたらって…
空閑を学校から追い出す
あ、学校の外で待ち伏せするか
ほんとは、夏の顔にキスマーク付けたいくらいだ
「……にも…」
「え?何?」
「ここにもここにもここにもここにも、あいつがヤキモチ妬く位、いっぱい付けてやる!」
「空閑が…ヤキモチ妬くって……えっと…雪に?」
「当たり前だろ!ふざけてんのか?!」
俺以外の誰に妬くんだよ?!
「いや…空閑が雪に妬くかは知らないけど…まあ…雪の好きにすれば?」
「好きにする!」
「ふっ…」
「笑うな!」
なんで笑ってんだよ
さっきの涙は何だよ
何でも俺の事だけ考えんなよ
もっと弱音吐けよ
「…チュッ…ふっ……チュッ…」
俺が心配ばかりかけるからだ
「チュッ…んっ……ヂュッ…」
夏は…俺に心配かけれないんだ
「チュッ……チュッ……ふっ…ヂュッ…」
俺が…そうさせた
「ふっ…雪、頑張ってる」
「うるさい!」
笑ってる場合か
もっと…
少し位は頼ってよ
「ふぅっ…チュッ…チュッ…んっ…ヂュッ…」
「はぁっ…はぁっ…ちょっと……やり過ぎたかも…」
え?…は?
「…って、夏!寝てんの?!」
「…あ?寝てた…びっくりした」
「びっくりすんのは、こっちだよ!キスマーク付けられてて寝る?!」
「雪の髪の匂い嗅いでたら…寝てたんだな」
「出た!変態!お前のその、くすぐったがらないの、少しは俺に分けろ!」
「やだよ。雪はそれがいいんだから」
なっ…?!
「それがいいって何だよ!それ以外のとこのがいいわ!」
「ぶっ…!くっくっ…どんなとこ?」
「えっ?えっと…だから……とにかく!くすぐったいとこなんて、いいとこじゃない!」
「いいとこだよ。彼氏がいいとこだって褒めてんだから、素直に喜べよ」
かっ…
「なっ…?!かっ…彼氏とか言うな!」
「はあ?何だよ今更」
「こんな間近で…そっ…そんな顔で言うな!」
なんでそんな嬉しそうな…
優しい顔で言うんだよ!
「雪って、彼女にあんまり、こういう事言わないの?」
「なっ?はっ?…しっ…知らない!忘れた!」
「都合良く忘れる頭だな」
「うるさい!変態は黙れ!俺は、夏みたいにヤラシイ彼氏じゃないんだ!」
「ヤラシイ彼氏って何だよ?好きな子には、誰だって色んな事、したくなるだろ?」
え…?
「いっ…色んな…事って…?」
夏が…起き上がって…
「…なっ…な、何?」
ちょっと…待って…
あれ?
夏…ほんとに?
夏がゆっくり押し倒してくる
「なっ…夏…?」
夏が…俺の横からキスしてきた
なんで横?
乗っからないの?
「…夏?」
「な~に期待してんの?キス以上はしないって言ったろ?」
~~~~~っ!!
「きっ…期待なんてしてない!変態夏が、何かしたそうだったから!」
「はいはい。起きて、朝ごはん食べよ」
あ…
「……朝ごはん、要らない」
1人になる為の準備…
みたいで
もっと…夏と居たい
「何?何拗ねてんの?」
「拗ねてない!」
「じゃ、ご飯食べろよ」
「やだ!」
バイト休んでなんて言いたくない
でも…1人で待つのは苦手だから…
「ご飯食べないで、どうすんの」
「……夏が…バイト行くまで、一緒に寝てる」
「……え?」
「…ダメ?」
心配ばかりさせてる上に
困らせてる
こんなんじゃ夏…俺に弱音なんて吐けない
けど…
「雪…昨日何かあったのか?」
「…別に?」
誰か…他に…
夏以外に頼れたらいいのに…
「雪…俺、バイト行きたくなくなっちゃうんですけど…」
「えっ?あ…何かあったって程の事じゃなくて…」
「でも、何か気になる事あったんだろ?」
「気になる事って言うか…その……やっぱり自分の事許せなくて……どうしたらいいか分かんなくなるって言うか……」
そんなのいつもの事で…
そんな、何でもない事で…
「そっか。じゃ、リセット」
「…リセット?」
「また、あさってまで生きよう?」
「あさってまで…」
「うん。あさってだよ。先の事分かんないけど、色々あるかもしれないけど、あさってまでは、俺の傍で生きててよ」
「……うん」
なんで…こんな優しいのかな
俺、バイトだよ?
ご飯食べさせろよって
言えばいいのに…
……あ
ご飯…シチュー
「雪…バイトまで一緒に寝よ?」
「……うん」
夏が一緒に寝て抱き締めてくれる
俺も夏に抱き付く
「雪、今日まで頑張ってくれて、ありがとう。あさってまで、また頑張ろうね」
夏の…体温…
「……うん……夏……」
白峰さんの事…
言うの忘れてた
「ん?」
「昨日…白峰さん…イチゴ持って来てくれて…傷見られちゃった」
「あ~…びっくりしてた?」
「びっくりして、心配して、冷蔵庫まで運んでくれて、シチューまで分けてくれた」
「え?そうなの?」
「うん…学生2人で、ここに住めるって凄いねって言ってて…旭陽さんの話から母さんの話になって…」
なんか…
夏の3点セットで…
「母さん亡くなったんだって言ったら…ごめんね、ごめんねって…俺を抱き締めてきた」
眠く…なってきた
「そう…優しいね」
「うん…頭撫でてくれて…兄ちゃんとか、父さんとか居たら…こんな感じかなって…思った」
「…そっか」
夏に撫でられるのとは違う安心感…
「…夏…ヤキモチ…妬いた?」
「え?…そうだなぁ…白峰さん格好いいからなぁ」
白峰さん…
優しくてイケメンだもん
これで…少しは…
「……でしょ?……少しは…俺の……気持ち……」
「…雪?」
白峰さんみたいな人…選べば良かったのに…
母さんの馬鹿
母さん、綺麗で優しいんだから…
もっと幸せに生きられる人…
きっと居たよ…
最初のコメントを投稿しよう!