雪side

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雪side

床…ピカピカになった 「疲れた~」 流石にちょっとやり過ぎた 若干手首が痛い気がする 怪我はもう関係なくても バレたら絶対夏に怒られるな お昼か ん~…そんなお腹も空かないけど 冷蔵庫を開ける 「……え?」 イチゴ… お皿に少し乗ってるだけしかない 朝には、山盛りになってたのに いつの間に食べた?? イチゴを持ってソファーに座る 毎日どんだけ食べてて飽きなんだ? ってか、 よく普段食べないで生きていれるな 「美味し………」 小さなお皿を出して 何個かイチゴを乗っける 部屋に入って、机の上に置く 写真の母さんに… 「近所の人に貰ったんだ。凄く美味しいから、母さんも食べて」 俺が働いたら 母さんに綺麗な服買って 母さんが好きな物いっぱい食べさせて もう…そんなに頑張って働かなくていいよって… ……全然間に合わなかった だってまだ大学すら卒業してない これから働いてどうすんだろ 奨学金返して… 誰のために働くんだろ? ヴヴ ヴヴ びっくりした リビングに戻ると、テーブルの上で携帯が光ってる 夏からだ 『ちゃんと休んでる?』 うわぁ… 今聞かれたくない事第1位 『ちゃんと休んでる』 『ちゃんとお昼食べてる?』 『ちゃんと食べてる』 『1人で大丈夫?』 これは… どういう意味だ? 1人で大丈夫? 何歳だと思ってんだ? ああ… 死にたくなってないかの確認? まあ、いいや 『だい』 ヴ~  「わっ!!」 電話? って、夏だ 「もしも…」 「雪?大丈夫?」 …は? 「…何?夏…どうかしたの?」 「俺じゃなくて、雪だよ!何?寂しくなった?……どっか…遠く…行きたくなったりしてた?」 怯え過ぎだろ 「……してない。掃除してイチゴ食べてた」 「…はぁ…そっか。掃除も時間ある時やるから、あんまり手使うな。せっかく治ってきたんだから、ゆっくり休んでろ」 「じゃあ1日何やってればいいんだよ?」 「常に睡眠不足なんだから、黙って寝てろ!」 「そんなに寝たら夜寝れないだろが」 「ちゃんと眠れなくてもいいから横になってろ!たまには、テレビ見ながらお菓子食って横になってろ!」 「げぇ~…何その不毛な時間消費…」 「お前は!この休み中に、ダラダラというものを身に付けろ!」 何だよ夏の奴 それが心配してる奴に掛ける言葉か? でも あのムカつく奴といる時間を 少しでも削減出来たから まあ、ヨシとする テレビをつける そもそもテレビを、あまり見ないから 見たいとも思わない お菓子… イチゴでいいや 横になる ……………… これの何がいいの? 実践はした もういいや 勉強しよ 「……ん~~っ。疲れた。勉強終わり」 どうせ夏、帰り遅いし シャワー浴びちゃお 鏡に映る自分の顔… 自分では…目元もあまり母さんに似てるとは思わない やっぱり父さんに似てるのかな 何処で... どんな生活してるんだろ 母さん…… 働いて…働いて… 綺麗な服着れないまま… 死んじゃったよ? どうでも…いいのかな 母さんも 俺も 何処でどう生きてても 死んでても ああ…そっか 俺がこの世に生きてる事すら 知らないのか 母さんが死んで 父さんが俺の存在知らないなら… もう消えてもいいんじゃないか…… この顔と体作った人達が… 困らないんだから
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