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追手をかわしながら永遠と走り続けた後に彼は裏路地へ入り込むと七瀬を物陰に隠し、更に大きなダストボックスで見えないように奥へと押し込んだ。
「しっ、そこに隠れていろ。俺は奴らを見張っている」
どうやら俺だけを隠れさせて彼は隠れる気が無いらしい。あの人数じゃ見つかれば彼の身も危ないはずだ。隠れるに越した事はない。
「何言ってるんですか!俺と居るのは見られているんだから見つかれば貴方も危ないはずでしょう?こっちに一緒に隠れてください!」
彼は振り返り、お前は何を言っているんだと言わんばかりに顔を顰めて首を傾げた。
「追われていて危険なのは君だ。奴等に捕まれば命の補償はまず無いだろう。俺の心配はせずとも自分の身の事だけを考えていてくれ」
そういって又背を向けてしまった。
いや、捕まれば命の補償はまず無い奴等に追われている俺と居る彼はどうなんだ。立場は同じじゃないのか…?
そう思っても彼の態度からじゃ言う事を聞いてくれそうにない。俺は諦めて彼の言う通りに黙って身を隠した。
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