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選民思想。私は神威とも言うべき巨熊に見初められ掛けていましたが、如何せん私は人でなしでしょう。どんな奇跡にせよ介抱してくれていた者に対する仕打ちではない。だからこそ私は浮かばれているのです。神殺し止むなし。「神殺し止むなし。変化を望みなさい。」人は優位であり続けようとします。仮にそれが宙を舞う様な有り様でも優位ならば、と後続者は思うに決まっています。「はむはむ…美味しいっ!この味わいは忘れられない恋!!」私は有頂天でした。巨熊も倒し、その巨熊から奪還したかのような焼き鮭も平らげたのですから、怖いもの無しでしょう。私は洞窟から駆け出しました。「こ、これは…。」吹き荒ぶ風はどうやら竜巻のようで、森が丸裸にされんばかりに戦慄いていました。「崇さん…。」強大な存在として崇さんが在る以上、報復の力を使い、克服するしかない。と私は絶望していたのです。
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