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さらに、セックス自体についてだが、これも私の中の考えが大きく変わった。
いくら自分本位とはいえ、卓も私の胸を揉んだし乳首も舐めた。が、同じ行為であるにも関わらず、篠井さんにされてみてその違いに驚いた。
気持ち良かった。
何が違うのか。
そう考えたのは一瞬で、すぐにどうでもよくなった。
「篠井さんっ!」
自分の口から、自分が聞いたことのない甲高い甘えた声が出る。
「あっ、は――っん」
私の膣内で暴れる指に、腰から太ももがびくびく跳ねて止まらない。
抜き挿しされるたびにぐちゅぐちゅと水音が響いて、恥ずかしい。なのに、当然だが止められない。
お尻を伝ってシーツを濡らす蜜が、冷たい。
「あっ! だめっ! また――」
篠井さんの唇に吸い込まれた言葉は、きっとキスで遮られなくても言えなかったはず。
「~~~っ!」
寝室に来てどのくらい経ったのか、何度達したのかわからない。
ただ、わかっていることはふたつ。
篠井さん、絶対口呼吸してない!
私の舌に吸い付いたり、甘噛みしながら口呼吸ができたら、その方法を教えてほしい。
そして、もうひとつは。
セックスって気持ちいいんだ……。
三十一年生きてきて知った、本当の快感。
触られても撫でられても口づけられても、気持ちいい。
「はっ、ん」
「夏依」
篠井さんに名前を呼ばれるたびに、はしたないおねだりが口をつきそうになる。
「夏依」
「やっ、あ――」
耳元で囁かれ、耳たぶを食まれ、指でクリを捏ねられ、太ももに彼の硬い熱を押し当てられたら、もう抗えない。
「いれ――てぇ」
さらなる快感が欲しい、というよりはイキ疲れて朦朧としてきたから。
意識があるうちに、ちゃんと彼を受け入れたい。
美人でナイスバディな元カノに張り合って騎乗位してもいいなんて言ってはみたが、実際には自力で起き上がる力も残っていない。
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