教えてくれる? 弐

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 もう目の前にいる。ニタニタ笑ってる。私はもう気絶しそうだ。彼氏はニコニコしてる。もしかしてこいつらグルか!? 私を騙そうとしてるのか?? そうだ! きっとそうだ! 私は生け贄だっっっ!! 「待ってたわ」  女は私の顔を覗き込む。血の気が引いた── 「怖い怖い怖いっ──」  私は目を瞑った。もうだめだ。お父さんお母さん先立つ、違う先立たされる不幸をお許しください。 「ねぇ……あなたに聞きたいことがあるんだけど……」 「は、はい、な、なんでしょう??」  私はもう鳥肌マックス状態だ。 「どうしたの? やっぱり今日はおかしいよ」 「だから、その優しさは今は封印してろっ!」  彼氏は私がおかしくなったと思ってる。あんたの鈍感すぎるところがおかしすぎるのよっ!!  あのぽっかり空いた目で顔を近づけてくる女。 「ひぃぃぃ──」  言葉にならない叫び声をあげる。 「ねぇ、あの小説、実は続きがあるんでしょ?」 「──!? はい?」 「ほら、あれってシリーズもんでしょう?」  確かにそうだ。続きがある。確かに小説自体はあれで終わるが真実は次回作だ。 「そうですけど……」  私は目を強く瞑りながら答えた。  ──なんで最後の事件なんて言いながら、これが本当の最後の事件だ! なんてタイトルにするのよっっ──  
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