15 これはまさかの牢屋行き?

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「ダメです」  それは天の声――というか、レジェスとフリアンを止めたのはティアだった。  それも、二人を黙らせるくらいの圧である。 「おい、にらむな。ルナリアを守るためだと言っただろう?」  鉄壁の守り、絶対の保護者、私の母親的な存在であるティアは譲らなかった。 「ルナリア様は幼くてもレディです! 変な噂でも立てば、一生独身! それだけは阻止させていただきますわ!」  さっきまでティアはいなかった。  馬車組だったティアと侍女たちは、私たちより遅れて着いた。  準備があったのもあるけど、オルテンシア王国の王女一行にしては貧相で、下手したら大商人のほうが華やかな隊列である。  護衛もいたけど、申し訳程度。  もし、一緒に移動していたら、ひとたまりもなかっただろう。  今ならわかる。  レジェスは暗殺者から襲われるとわかっていて、ティアたちの出発をわざとずらしたのだ。  同行者を一人も欠くことなく守るために―― 「ティア。レジェス様は私を守るために言ってるのよ。別におかしな意味はないわ」  それに、レジェスはモテモテだし、女性に不自由していない。
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