15 これはまさかの牢屋行き?

3/12
前へ
/314ページ
次へ
 実際、王宮前でレジェスは美しい女性たちから熱い視線を送られていたのが、その証拠である。 「そうかもしれませんが、同じベッドで眠るなんてダメです! 私は反対です!」 「おいおい。ルナリアは十二歳だぞ?」 「そうよ。ティア。レジェス様に失礼よ。私がソファーで眠るから安心して」  レジェスとフリアンをソファーや床で眠らせるなんてできない。  今の身分は王女かもしれないけど、私の根っこは庶民である。  ソファーはじゅうぶんフカフカで贅沢なやわらかいクッション。   「僕は床でいいよ」 「そんなわけにいくか。一緒に眠ればいいだろう? ベッドは広いぞ?」  レジェスはみんなでお泊まりが楽しいらしく、学生みたいなノリだった。  でも、フリアンはものすごく嫌そうな顔をしていた。  レジェスとフリアンの温度差を見て、ティアはため息をついた。     「別々に休まれた方がよろしいかと思いますわ。セレステ様に誤解されたら、レジェス様も気まずいでしょう?」 「セレステが誤解? なぜだ?」 「なぜって……。オルテンシア王家がレジェス様の結婚相手として考えている相手は……」 「俺の結婚相手は自分で決める」
/314ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1199人が本棚に入れています
本棚に追加