17 初めてのエスコート

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   ティアも知っていたし、フリアンも知っているってことは、お父様も本気でセレステをレジェスに売り込んでいるに違いない。 「受けるも断るも俺次第だ。俺が誰のエスコートをしようが、俺の自由だ」 「レジェス。セレステ様に失礼だよ」 「ならば、はっきり言おう。俺は俺が選んだ相手と結婚する。セレステとの婚約は考えていない。これはオルテンシア国王にも伝えてある」  ――どういうこと? それって、レジェスはセレステを一番だと思ってないということ?  それは、小説『二番目の姫』の物語を大きく変える衝撃的な発言だった。  驚いたのは私だけでなく、フリアンとティア、侍女たちも同じで、全員がレジェスを見た。 「セレステ様との婚約を断ったのか?」 「そうだ」  小説『二番目の姫』の内容の詳細を思い出す。  レジェスは大国からやってきた王子様。  異国の香りを感じる大国の王子レジェス。  そして、セレステを守るフリアン。 『セレステが結ばれるのは、いったいどちらなのか?』  物語のみどころのひとつでもあった。  ストーリー後半で、セレステがレジェスを選び、二人が婚約した。
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