1221人が本棚に入れています
本棚に追加
ティアも知っていたし、フリアンも知っているってことは、お父様も本気でセレステをレジェスに売り込んでいるに違いない。
「受けるも断るも俺次第だ。俺が誰のエスコートをしようが、俺の自由だ」
「レジェス。セレステ様に失礼だよ」
「ならば、はっきり言おう。俺は俺が選んだ相手と結婚する。セレステとの婚約は考えていない。これはオルテンシア国王にも伝えてある」
――どういうこと? それって、レジェスはセレステを一番だと思ってないということ?
それは、小説『二番目の姫』の物語を大きく変える衝撃的な発言だった。
驚いたのは私だけでなく、フリアンとティア、侍女たちも同じで、全員がレジェスを見た。
「セレステ様との婚約を断ったのか?」
「そうだ」
小説『二番目の姫』の内容の詳細を思い出す。
レジェスは大国からやってきた王子様。
異国の香りを感じる大国の王子レジェス。
そして、セレステを守るフリアン。
『セレステが結ばれるのは、いったいどちらなのか?』
物語のみどころのひとつでもあった。
ストーリー後半で、セレステがレジェスを選び、二人が婚約した。
最初のコメントを投稿しよう!