18 社交界デビュー

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 国王陛下は三人の王子が並ぶ席を冷たい目で見た。 「レジェスを見習え。愚息どもが」  反論すらできないらしく、三人の王子は黙った。  それに対して、レジェスは静かに笑い、獰猛な獣のみたいな国王陛下を前にしても余裕があった。 「父上が楽しそうでなによりです」 「お前のおかげで退屈が減る。誰も望んでいないだろうが、長生きできそうだ」 「それはよかった。父上には長生きして、判定者の役目を果たしていただかないと、兄上たちと俺で戦争になりますよ」  二人は声をたてて笑う。  ――わ、笑えない~! さすがに、そこまで軽快に笑えるような内容じゃないからっ!  たとえるなら、冬眠明けの熊。  うっかり目を合わしたらオシマイ。  それくらい怖いのに、レジェスはのんきなもので、まったく動じてない。 「ルナリア。ダンスは練習したか?」 「えっ!? はい。練習しました!」  私にダンスの授業はなかった。  セレステには多くの教師がいたけれど、私を空気のように扱う両親は、どうでもよかったのだと思う。  たけど、ティアが教えてくれた。
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