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「私はずっと二番目でした。だから、悔しい気持ちはわかります。でも、ライネリオ様たちはレジェス様より恵まれた領地を与えられています」
王位継承戦において、荒れ地が多く、争いがたえないアレナ地方を与えられているレジェス。
「勝てる可能性があったのではありませんか?」
三人の王子が失望されたのは、失敗したからではない。
王にふさわしくない小細工で、王位継承戦を勝とうとしたからだ。
その点、レジェスは王であろうとした。
暗殺者にも情けをかけ、逃げろと言った。
「王として振る舞えない人間が、王になれるのでしょうか?」
「わかったような口をきくな! お前になにがわかる!」
ライネリオは私をにらみつけ、急に立ち上がった。
「レジェスが連れてきただけあって、生意気な口をきく。不快だ!」
立ち上がったライネリオは、私を見下ろす。
レジェスに向ける憎しみが、私にも向けられている。
ライネリオは私から顔を背け、隣の船に飛び乗った。
女性たちは慌てて、ライネリオの後ろを追い、船を移る。
「あ、あのっ!?」
船上には私一人となった。
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