20 兄たちの卑怯な思惑(2)

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「なるほど。兄上が考えたことか」  レジェスの紫色の瞳が、木々の間を見る。  複数の人間が弓矢を構えていた。  ――いくらレジェスでも無理。たどり着く前に殺されるわ!  レジェスが死ねば、私も口封じにここで殺される。  レジェスの兄たちが考えた報復は、私たちの死だった。
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