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助けを得られない私が、レジェスにどれだけ救われていたかわからない。
――今度こそ、私はあなたの支えになりたい。
四年前、選べなかった道を今なら選べるはずだ。
「レジェス様が私の前をいつも歩いてますから、追いつくために私は必死でした。今もまだ遠い存在です」
風で流れた私の髪をつかんで、レジェスが微笑んだ。
「俺はお前のすぐそばにいる」
「……はい」
レジェスは私の髪を手から離して自由にすると、草の上にレジェスは座り、私にも座るよう手招きする。
「ここで休まれるのですか? お部屋で休まれたほうが、よろしいのでは?」
「お前の未来について、どうするのか知りたい」
レジェスはすでに、セレステが王位継承権を放棄したと知っている。
アギラカリサ王の耳にも入っているはずだ。
でも、ルオンとスサナのほうが気になるのではと思い、首をかしげた。
「私の未来ですか? 私の未来より、まずは少し休まれたほうが……。あまり眠っていませんよね?」
「わかるのか」
「少し休んでください」
「……ああ」
隣に座った私とレジェスの距離は近い。
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