28  物語を越えて

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「そうです。私が闇の力を暴走させないため、巫女の力が必要だった。ルオン様は私を助けるため、スサナ様を連れて、ここまでやってきた――そういうことにしましょう」  レジェスは私の力を知っているから、少しも驚かなかった。 「レジェス。お前、知ってたな?」 「ああ」  私を見守る目は優しく、そして穏やかだった。 「スサナ様。私に力をいただけますか?」 「はいっ……!」  白い指が私の額に触れ、スサナ様の持っていた力を受け継ぐ。  目を開けると、流れの緩やかな水路の水に映った私の額には、星の紋が浮かび上がっていた。 「お前は俺の妃だ。アギラカリサの巫女で、俺の妃とする。一生そばにいろ」 「はい!」  十二歳の頃に願ったもうひとつの夢。  それが、今、叶おうとしていた――
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