7 知らない登場人物

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 ――両親がセレステばかり構っていても、私にはティアや侍女たちがいるから、まだ救われているわ。  最近の私は勉強している時間が多く、すっかり手がかからない子供になっていた。  侍女たちも私に好意的になり、仕事に余裕ができたからか、細かいところまで気を配ってくれる。  今日の髪にはリボンを編み込み、ドレスも季節に会わせた緑とピンクの春らしいものだった。 「ねえ、ティア。先生はどんな人?」 「先生ですか? 先生は……」  ティアが説明しようとした時、部屋の扉がノックされ、侍女が扉を開いた。 「新しくこちらに配属される家庭教師ですが、ルナリア様にご挨拶したいそうです」 「ほんとう!? 私の先生がきたの? ぜひ、入ってもらって!」  どんな先生なのか、とても興味がある。 「ルナリア王女殿下は、とてもお元気な方でいらっしゃいますね」  ――うわ、美人。  入ってきたのは、男の人だったけど、女性と間違えそうなくらい綺麗な顔をしている。  着ているものは、文官用の地味な色の上着で、アクセサリー類も見つけていないから、侍従より地味かもしれない。  でも、服装が地味でも気にならなかった。
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