7 知らない登場人物

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 ――十八歳になったら、セレステは光の巫女の力に目覚める。  そして、私は闇の巫女。  ルナリアとして生まれた私は闇を生み出す力を暴走させ、セレステによって殺される運命にある。  闇を生み出す力に目覚めたら、今は優しい人たちも私を嫌うようになる。  それを想像したら、未来が恐ろしくなった。 「……少し難しかったようですね。これ以上はやめておきましょう」  シモン先生は私の様子がおかしいと思ったのか、光の巫女について、それ以上、話さなかった。 「シモン先生、待ってください。光の巫女について、もっと知りたいです!」 「そうですね。でも、授業は今日だけではありません。明日も明後日もあります」 「では、ルナリア様は合格ということでよろしいでしょうか?」  ティアがシモン先生に尋ねる。  どうやら、これはシモン先生が、私をの家庭教師を引き受けるかどうかを決めるテストだったらしい。 「はい。五歳とは思えない非凡な知識量と好奇心をお持ちです。家庭教師を引き受けさせていただきます」 「まあ! よかった! シモン先生、ありがとうございます!」  私の家庭教師が決まり、ほっとした。
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