7 知らない登場人物

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 ――やっと私の計画が一歩進んだ気がする。  セレステが十七歳で光の巫女になるのなら、ひとつ下の私は十六歳になるまでに、光の巫女に代わる役目を探すしかない。  ――私が牢屋に放り込まれなければ、闇の力は暴走しないはず。  けれど、最善は闇の力を封じることだ。  闇の力の暴走が起きないだけでも、生存率はかなり高くなる。 「ルナリア様。お勉強も結構ですが、部屋の中にいてばかりではいけません」 「え?」  ティアがなにを言い出すつもりなのか、にこにこ笑っている。 「ルナリア様は五歳。適度な運動も必要ですわ」 「あー……うん。そうね……」  前世はゲーマーでかなりのインドア派だった私。  あまり興味がないけど、ここは剣やら弓やらある世界。  そこそこ体を鍛えなくてはいけないようだ。 「フリアン様がルナリア様に護身術や剣を教えてくださるそうですよ。よかったですね!」 「フリアン様が!?」 「バルリオス公爵家は武門の家柄。腕前のほうはかなりものものですし、ルナリア様はフリアン様をお好きでしょう?」 「え? フリアン様が好きって?」  ――これはよくないわ!
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