11 騙された国王

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 すぐにでも内容を聞きたかったけれど、お父様を差しおいて、レジェスと会話するわけにはいかなかった。  それなのに、お父様ときたら…… 「幼い頃からセレステと親しい間柄。身内同然。ぜひ、我が国に滞在を!」  お父様の空気を読まずに、『セレステの結婚相手になってください』攻撃!  のんきすぎるよ~!  お父様の的外れな返事に加え、セレステまで斜め上なことを言い出した。 「レジェス様。私とのんびり過ごせないのですか?」  セレステが微笑み、レジェスを誘う。  同じ年頃の男の子たちなら、それだけでセレステを好きになってしまうだろうけど、レジェスは呆れた顔でお父様とセレステを見る。  ――申し訳なさすぎる。  レジェスに向かって、遠くからお辞儀をした。  それに気づいたレジェスが苦笑する。   「セレステと遊んでやりたいが、今は遊んでいる余裕がない。土産を持ってきた。後から、部屋に届けさせよう」  子供扱いされたセレステは、顔を赤くし、ムッとしていたけど、レジェスは動じない。  そのうち婚約者になるレジェスとセレステだけど、今のところ七年前と変わりない関係が続いている。
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