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レジェスはなにを考えているのだろうか。
お母様はレジェスの冗談だと思ったらしく、笑いをこらえきれず吹き出した。
「まあ、レジェス様ったら! ご冗談がお上手ですこと! ルナリアはセレステに比べ、平凡な娘ですわ」
「セレステと間違えているのでは?」
お父様は笑えない冗談だと思ったらしく、頬をひきつらせていた。
けれど、レジェスはお母様たちのように笑っていなかった。
冗談ではなく、本気で言ったのだ。
「そうか。では、ルナリアの予定は空いてるか?」
「え? 私の予定ですか?」
なぜか、私の予定を尋ねてきた。
セレステがくすりと笑った。
「レジェス様。社交的な私と違って、ルナリアはいつも暇ですわ。毎日、本ばかり読んで友達もいませんの」
人気者のセレステは、同じ年頃の貴族令嬢たちとお茶会や観劇に出かけて忙しい。
私はというと、出歩く時間が惜しく、ひたすら語学や政治、農業などの勉強の時間にあてている。
なにも知らないお母様は、セレステの言葉に同意する。
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