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「できたって言ったら大喜びしたわ」
私は体の震えが止まらず体がのけぞる。どういうことなの、ねぇ、ねぇ!
「謙太も言ってたけどセックスを好きな時にできないとか言ってて、奥さん……タイミング法してたのかなぁって。でしょ?」
たしかにそうだけど……。ってまさか。
「私はいつでもOKだって……てか謙太さん、子供できにくい体質だからとか言ってて」
なんで謙太はそれを自分で知ってるの……。
「子供の頃病気で高熱出してお医者さんから子供ができるかどうかってのを聞いたらしくって」
初耳。そんなの聞いたことがない。
「だからしばらくは普通に避妊してなかったけどそれ聞いてから私とのセックスの時はつけずに。したらで子供できちゃった」
半年! タイミング法を始めた時だわ!
「妊娠しなかったのはあなたのせいなのよ! はははっ!」
何こいつ。鼻につく笑い方。
それにこれで自殺の線も出てきた。浮気した謙太は子供が愛人にできてしまい表面上は取り繕っていたけど追い込まれていた。私にも相談できずに。もしかして養育費とか脅されてたとか? あのお金の引き出しも……もしかしたらせびられていたのかしら。
謙太は思い悩んで死んだんだわ! こいつが、この女が謙太を!
「ちょっとトイレ借りていいかしら?」
立ち上がった瞬間、私は怒りでコントロールできなかった。
「あああああああああ!!!!」
彼女の体に突撃し開けていた窓から突き落とそうとしたが……。
彼女の体と共に私の体も窓から落ちた。
「……えっ」
どすん
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