引っ越し

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引っ越し

なんだか地方都市の公営住宅みたいなところにひとりで転居する事になっている僕。 まず、昔の職場の後輩、次に現在の友人に会い、彼らがそこに住んでいる事を知る。 自分の部屋がわからない僕。 元妻に電話で聞こうかと思うが、やめる。 201というルームナンバーを手掛かりに狭く古い螺旋階段を昇る。 手すりを触ると、脂のようなべとつき。 その間男女それぞれ1人ずつの知らない人とすれ違い、男性とは狭い螺旋階段を昇って居る時に相手がすれ違う形で、女性とは廊下ですれ違っている。 別棟に管理人室を見つけ、管理人に部屋番号を伝えると鍵を渡される。 201号室な筈なのに、何故か27と札が付いた鍵。 そのふたつの数字を手掛かりに、もう一度螺旋階段を昇り、また違うと気づき古くさいホテルのような薄汚いカーペット地の暗い階段を降りる。 螺旋階段程は狭くない。 行き止まり、一階ぶん戻るとさっきの管理人室が見えるが、出口がわからず、しばらく探してようやく外へ。 27という番号を見つけ、入ると、そこはいくつか繋がった部屋があり、寝床ごとに別の部屋だとわかるが、どこが自分の部屋かわからない。 青いギターが置いてあり、手に取り弾いて歌うも、持ち主の帰宅でここではないとわかる。 隣の部屋も、子供たちが帰宅し、違う。 身一つ、持ち物はない。 ギター弾きたいな、とか、布団あるかな?とか思いながら、隣の部屋へ。 どうやらここだ。 寝床に布団はあるが、他の部屋より極端に物が少ない。 部屋は全体に緑っぽく、薄暗かった。
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