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「何をなさるんです!もう信じられない!」
ぽかりと彼女の拳が木月の腕を叩く。
「まあまあ、そう怒らないで」
怒っている彼女をいなして笑いながら
「お詫びに俺が新しい団子を買ってあげましょう」
と木月はまるで恋仲のように気安く彼女の肩を抱いた。
(殺す)
一瞬よぎった物騒な考えがそのまま顔に出る。
得意満面に僕を振り返った木月ですらギョッとして彼女の肩から手を離すくらい、
僕の顔は今や鬼面と化していた。
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