捕らわれの女

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「このまま一緒に暮らせる?」 「うん」 「もう何も起こらない?」 「映子が何も起こさなければ」 「もうなにもしない」 立ち上がり、食べ終えた食器を片付け始めた。 「テウスをどうする?」 映子の手が止まった。 「許せない」 「手を出す?」 「何もしない」 食器を台所へと置いた。 そして僕のところへきて抱き着いてきた。 「ずっと一緒にいてくれるなら、幸せにしてくれるなら、 もうなにもしない」 細い身体を抱きしめると、昨夜のぬくもりが蘇った。 「ずっと一緒にいるよ」
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