捕らわれの女

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「妊娠したみたい」 「は?」 自宅に戻ると映子に言われた。 「普通はもっと遅いわよね、早過ぎるけど、病院で診てもらったから、 間違いないわ」 「僕たちの子......」 「どんな子になるの?」 「わからない」 「楽しみだけど、不安だわ」 「どうして?」 「当然でしょ、人殺しの子よ」 「それは背負わせる必要はないよ」 映子が抱き着いてきた。 不安になると、してくるのだと、わかってきた。 僕は抱きしめた。 「たぶん、普通でない子が生まれる。それでも守っていこう」 映子がうなづいた。
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