捕らわれの女

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「映子、人間界に、出てみようか」 「いいの?」 「うん、映子の食べたいものを食べに行こう」 僕たちは街へと出た。 映子はチャーハンを、僕は餃子セットを注文した。 「味がする、夢じゃないのね!」 「そうらしい」 店を出て、彗星の家を訪ねてみた。 和風で大き目の一軒家だった。 少し緊張しながらインターフォンを押してみる。 玄関のドアが開いて、ポニーテールの美人の女性が迎えてくれた。 「初めまして。彗星の妻の百合絵(ゆりえ)です」 「おとーさん、とうま、えいこ、きたよーっ」 夢の中でみた男の子だった。 その後ろから彗星が出てきた。 「どうも、どうも、さあ、上がってください、ごはんは?」 「あ、食べてきました」 「ならお茶でも」 と、居間に通される。
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