捕らわれの女

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「日並くん」 「なに?」 「愛し合いたい」 「映子......」 ゼーノはほとんど来なかったが、牢獄ではできなかった。 僕たちはもつれあいながらキスを交わした。 そしてベッドへと倒れこんだ。 「まって、用意が」 「私、子供が欲しい」 「映子、怖くないの?」 「日並くんと一緒なら」 「僕も」 そこから激しく愛し合った。 映子が、こんな声を出すなんて、僕が、こんな声を出すなんて。 互いが初めてを見せ合うようだった。 ずいぶんと長く一緒にいたのに、こんなこともできるなんて。 僕たちは歓喜にあふれながら愛し合った。
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