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「私、麻子には殺させたくない!」
映子の願いは、叶わなかった。
ベッドで三人で眠っていた筈なのに、麻子がいなくなっていた。
場所を感知しようとする前に麻子は帰ってきた。
やわらかい子供の頬に、指に、血をつけて。
「魔物、ぜーんぶ、殺してきたよ。これでもう終わり」
映子が声を上げて泣いた。
「どうして泣くの?二人のために、してあげたんだよ?」
麻子の目が赤く染まった。
僕は、僕たちは......。
とんでもないものを産んでしまったのだ。
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