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栄子は映子よりも強大な力で、五日間で魔界を荒野と化してから
人間界へ向かった。
そして人間界に潜む魔物をすべて殺してしまった。
最後の魔物は高円寺で暮らしていた。
駅前でイルミネーションが輝く広場で、男が塵と化した。
水路の近くで話し合う男女、路上弾き語り、酔っ払い。
それらでざわめく中で、僕と栄子が対峙している。
「日並、いまの私には、あなたへの愛は無い」
「栄子、僕もだ」
「私はもう、あなたの作った世界に興味はない。
ターロの世界で破壊を楽しむことにする」
「好きにするがいいさ、この世界の人を殺さないなら、それでいい」
「好きにするわ」
栄子が消え去った。
酔っ払いが警官に職質を受けている。
「なんだよ、こんな馬鹿な世の中、滅んじまえ!」
とか、酔っ払いが怒鳴っていた。
僕は自室へと戻った。
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