映子という女

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「やめろーっ!」 ゼーノが叫ぶと、女の指から銃が弾け飛んだ。 「ほうら出た、闘志の目、うちの血筋、破壊の力!」 ゼーノが小さな腕を振った。 女が飛ばされた。 「我が子でも、容赦しないよ!」 女が銃を拾った、そのとき......。 「死んじゃえ」 ゼーノが両腕を振った。 女の身体が、上半身と下半身で分かれて落ちた。 「俺、俺に、こんな力が......」 「ゼーノ、君は、何者なんだ」 「わからない、だけど、やらなきゃ」 「なにを?」 「盗賊たちを全員、殺す!」 「やめろゼーノ!」 「みんな死んじゃえ!」 彼が叫ぶと、宿屋にいた盗賊たちの身体が砕け散った。
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