映子という女

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「トーマ、いつまで寝てるの?もう、お昼休みは終わりよ」 「え......?」 草むらで目を覚ました。 「エーコ?」 そうだ、幼馴染のエーコだ。 ショートカットの髪、赤い口紅、ほそい身体。 僕たちはセルラという街に住んでいて、実家の商店で働いていて。 エーコも商店の店員で......。 「ほら、立って、午後からの配達に行って!」 僕は寝ぼけながら立ち上がった。 「わかってるよ、行くよ」 「頑張って!」 今日も平穏な毎日だ。
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