映子という女

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「なにか?可愛い男の子」 女性の切れ長の目でみつめられた。 「いや、誰と話してたのかな?って」 「駅の西口はどこか聞かれただけ」 「そうか、よかった」 「なにそれ」 「なにかな?」 「なんだか放っておけない子ね、時間ある?」 「あ、うん」 「ついてきて、ホテルで話しましょう」 「え?」 「話すだけよ」 「それなら、いいよ」 そうして僕は別のホームから電車に乗り、適当な駅で降りて 適当な駅前のラブホテルに入った。 白いフリルの付いた布団のベッドに、映子が仰向けに寝た。 ふくよかな胸、細い腰、長い足、スタイルが完璧だった。
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