映子という女

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それから僕たちは普通にデートしていった。 映子は大学三年で就活に悩んでいた。 カフェテラスで映子がブラックコーヒーを飲んでいる。 「糖質制限をしてるの?」 「ブラックが好みなだけよ、痩せてるのは体質。 チャーハンやラーメンの大盛りだって食べれる」 「それはよかった」 「どういうこと?」 「なんとなく」 映子が笑った。 映画館、カラオケ、遊園地、動物園、映子の独り暮らしのマンション。 いろんなところに行った。 僕の自室が異質なことは言い出しにくかった。
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