映子という女

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「事のいきさつは天人から聞きました。 なんというか、その平和な世界のほうが良かった気はします。 俺は存在しなかったかもしれないけど」 彗星が複雑そうな顔をしていた。 「平和を作るゼーノに変えたのは、良い案だったと、 俺も思う」 天人にまで言われてしまった。 「罰なら俺が受ける。だから映子と麻子を一緒にさせてくれ。 映子の罪じゃない、僕の罪なんだ」 天人が真っ直ぐな目で僕をみつめてきた。 「もう、俺がどうこうすることじゃない。あなたたちを許します」 僕は......。 泣きながら、土下座した。
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