映子という女

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「俺は俺で、混沌を望む息子と対峙しなければならない」 天人は言った。 そうしてゼーノの作った世界を巡り、整えていった。 平和に平穏に人々が生きれるように。 しか人間界は修復が難しいと言われた。 それほどに混沌が進んでしまっていたのだ。 それでも少しずつ、できることはしていった。 魔界の修復は無理であきらめた。 こうして僕たちの暮らしは平穏だった。 麻子を大切に育てていった。 だけど。 ゼーノの望む混沌の世界は、僕たちを放っておかなかった。
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