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日々が過ぎてゆき、麻子が成人した。
そして「天人くんと結婚したい」と、告げてきた。
もちろん反対などなかった。
少し年老いた彗星舞人と百合絵さんの家へと、嫁いでいった。
「二人だけに、なっちゃったね」
自宅のリビングで映子が言った。
「そうだね、寂しい?」
「寂しいけど、私、すべきことがあると思う」
「なに?」
「人と魔物を殺してきた罪の償い」
「どうするというの?」
「天人くんに幽閉してもらう。
私ね、願いが達成できたのよ。好きな人と自由に暮らして、
愛する娘と一緒に過ごせた。もう思い残すことは無い」
「映子、そこまでしなくても」
「感知してる筈よ、私は人を殺し続けてきた。
麻子を酷く傷つけてふった彼氏、麻子を襲おうとした男、
麻子につきまっとっていたストーカー、それから......」
「映子、もういい、わかってた、わかってたよ」
「日並くん、私を愛してくれてありがとう」
「さよならするしか、ないのかな」
「さよならが愛の証し。私にできる精一杯の」
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