映子という女

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僕は人間界を修復しながら、別世界へと旅を始めた。 映子は別世界でなら人は殺せない。 僕と映子と二人で暮らす、新しい世界を探し始めた。 映子。 どうしたって幸せにはなれない運命の子。 その君を幸せにしたい。 僕はあきらめたくない。 ごめんなさい、殺されていった人たち。 僕は気高く死の山の上に悠然と立つ。 そんな映子を愛してるんだ。 どうか映子を恨まないでほしい。 狂っているのは僕なのだから。 人々が平和に平穏に暮らせる時代だって作れたのに。 それさえ拒んだのは僕だから。
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