人を殺せる女

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『私の友達に会ってほしい。 今日の昼、時間ある?』 「平日の昼に誘ってくるとは大胆だなあ」 「いけるのか?」 辰巳のあせっている感覚が伝わってくる。 「いける。僕は仕事とかしてないから」 「そういえば日並さん、あなたは何者なんだ?」 「人の世界を彷徨ってる。東京にきてまだ半年」 僕は曖昧に返答した。 そして映子のラインに返事をした。 『昼間でも大丈夫』 『それなら渋谷のハチ公前で、13時半』 『わかった』 『相手の名前は風子(ふうこ) あなたの顔写真は送ってあるから』 『わかった』 「ずいぶんとベタな待ち合わせだねえ」 ヨトが言った。
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