人を殺せる女

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渋谷センター街にあるカラオケボックスに入った。 風子はメニューにある食事を注文し始めた。 「体型に相応しい食べっぷりって思ってる?」 「いや、体型ってそれぞれだと思うし」 「うそ、痩せてるのが美だって思わないの?映子みたいな美しさ」 「彼女はバランスがいいと思ってはいるけど」 「神様に愛されて生まれてきたのよ、映子は」 「カラオケ、歌わないの?」 「話したくてカラオケにしたの」 「ラブホテルよりはマシかな」 「あたしは風見風子(かざみ ふうこ)M大の三年生。 映子に会ったのは五ケ月前」 そうして風子は語り始めた。
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