人を殺せる女

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人をかき分けて走って、裏道のシャッターの閉まっている場所まで来た。 辺りに人はいない。 「あいつ、殺し方のモラル無さ過ぎだろ!」 「殺しにモラルも何もないでしょ」 「それにしたって、あいつはあいつでヤバイ」 「でも私は、殺さなかった」 「え?」 「止めてくれて、ありがとう」 「あ、あぁ」 そして沈黙した。 そこでヨトと彗星が追いついてきた。 「殺さなかった。もう殺さない」 映子は両手を広げた。 「それでも許されない?」 ヨトと彗星が明らかに動揺している。 そこにマウもやってきた。
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