人を殺せる女

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「ここが、拠点......」 今回は映子も連れて喫茶店に移動した。 「辰巳に手を合わせてやってくれ」 ヨトがカウンターにあるタバコの吸い殻の山を指さした。 映子はうつむいた。 「いまの映子さんには、辰巳さんや風子さん、殺してきた人、 それらに申し訳ないって気持ちはありますか?」 映子は返事をしない。 「マウも殺しの対象だな」 ヨトが銀の鎖を出して振り回した。 「あなたは、どうしてそんなに人間の犠牲が許せないの?」 映子がヨトに聞いた。 ヨトが茶髪の髪を掻いた。 「惚れた人間の女が死んだことがあるから。 正確には、魔物の通り魔殺人の犠牲になった」 ヨトは話してくれた。
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