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「無駄にはさせないよ」
穏やかな男性の声だった。
銀色の長髪に金色の目をして、白い肌に白いコートを着ていた。
細く長身で、身長は180センチ台はあった
「俺の名前はセオ。赤塔映子との追いかけっこに参戦させてもらう」
僕と彗星は呆然としてしまった。
「日並さん、知ってる人ですか?」
「いや、彗星は?」
「どちらも初対面だよ。魔界でも人間界でも、この事件は有名でね。
力になれないかと思ったんだ」
なんなんだ、こいつは、信頼してもいいのか?
「唐突過ぎたかな?俺はテウスが嫌いだ。それだけだよ」
と、カウンターの椅子に座った。
「よし、魅力的なことを言おう。テウスの感知と透視は5分だが、
俺は10分だ。どうだい?勝てる確率は上がるよ?」
それは確かにそうだった。
映子を追い詰めるにはテウスの感知と透視がネックになっていた。
それを出し抜ける可能性が出てきたのだ。
「藁にでもすがりたい、セオ、協力してください」
僕から言った。
「いは日並さんがリーダーです。従います」
彗星が言ってきた。
「では、よろしく」
セオの白い大きな手と握手した。
――完――
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