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捕らわれの女
セオは数百年前の戦争で同士をテウスに殺されているそうだ。
「敵討ちはもちろんだけどね、どうにも今回の事件は騒ぎ過ぎだ。
俺は穏やか魔界を望む」
薄暗い喫茶店でセオの銀色の髪と金色の目が輝く。
「セオは、人間と関わりたい派?それとも」
「戦争時では『人と関わるべきではない』派だった。
いまでは、どちらでもないよ。
ところで早速だが、提案がある」
セオがタバコの吸い殻の山を人差し指で突いた。
「幽閉させてしまえばいいんじゃないかな。テウスの嫁になる前に」
「幽閉?殺すのではなく?」
彗星が聞いた。
「そう、君たちは追い詰めては殺そうとして失敗している。
捕らえて封じ込めてしまうんだよ。魔界にね。
そうすれば人間を殺すことはできなくなる」
「どうやって幽閉するんですか?テウスは動きますよ?」
「テウスが映子に興味が無くなるようにすればいい。
いいかい?これから言う通りに行動して欲しい」
そうして僕と彗星は作戦を告げられた。
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