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「初めまして、お嬢さん、新参者です、よろしく」
男が運転しながら帽子を取ると銀色の髪がなびいた。
「こんなことをしてもテウスが感知してくるわよ!」
「映子さん、君を再び見つけ出すには五分かかる。
五分、これだけあれば充分だ」
車は瞬時にして魔界へと移動した。
薄暗い建物の前に。
車を停車させてセオが映子を抱き上げた。
いわゆるお姫様抱っこだ。
廊下を歩き、牢屋だらけの場所にきた。
その牢屋のひとつに映子を入らせた。
「映子!」
テウスがきた。
「封印!!」
セオが叫んだ。
映子の入った牢屋に金色の光が走った。
「なに?どういうこと?」
「映子さん、あなたは牢屋に閉じ込められた。
もう出られない。安心なさい、トイレとバスルーム付きだ。
食事も三食ちゃんと運んであげよう」
セオの計画は容易く成功した。
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