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「いま、26歳。二年以内に出れないと、28歳で嫁になれない。
それより、こんな生活でやつれたら?テウスに捨てられる。
このまま死ぬまで部屋にいればいいの?
ベッドシーツを買い替えられる?洋服は新しいものは買えない?」
「わからない」
それしか僕には言えなかった。
高貴な美女である映子の気弱な声に、変な感じがする。
「ここまでされたら罪は償えるの?」
「わからない」
「日並くん、私がこうなってるのって自業自得?」
「わからない」
「神様のくせに、なにもわからないのね」
「僕は無敵じゃない」
そう言って立ち上がった。
「行くの?」
「うん」
「行かないで」
「また来るよ」
そして喫茶店へと移動した。
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