第1話 茜色

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第1話 茜色

夕茜side 私と青衣の6年間が消えた。 ーーー 地元で有名な滝を青衣と見に来た。 隣で女性と男性のカップルが水飛沫ではしゃいでいる。 木漏れ日が綺麗。 滝の爽やかな音が心地良くて癒されると思いながら目を閉じていると 「夕茜(ゆあ)!こっち」 青衣に呼ばれ、目を開けて隣に立つ。 月遊木青衣(つゆぎあおい) 22歳。 見た目はダークブルーのショートヘア。 琥珀色の瞳。 格好良い顔立ち。 身長は165cmで私より10cm高い。 彼女の服装は、淡い青の長袖のシャツにデニム。 格好良い。 「青衣とこうして一緒に過ごせるの凄く嬉しい。」 彼女の頬が桜色。 「あたしも嬉しい。」 可愛い笑顔を向けてそう答えてくれたのが嬉しくて 「青衣大好き。」 「わっ。夕茜、愛してる」 青衣に抱きついた私を包み込みながら背中に腕を回してくる彼女。 「私も青衣のこと愛してる。」 突然、青衣が私を見つめてくる。 「夕茜。」 「青衣......?」 眼差しが違って不安になってくる。 ザー......と滝の音が響く。 落ち着かない。
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