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9.終話
こうして、アルベルトは今の妻と円満離婚をし、モニカは無事アルベルトと結婚することになった。
そしてフランクはおとなしくモニカの異母妹のメリッサと結婚することになった。
バーニック伯爵夫妻とメリッサの喜びようといったら半端なかった。
しかし時を同じくして国王陛下の隠し子スキャンダルをきっかけとして、大規模な政変が起こった。国王に隠し子が見つかり、王妃一派の圧力により禊という形で国王が退位させられそうになったのだ。しかし、実はその隠し子が過去に王妃一派によって暗殺されそうになっていた証拠が次々と出てきて、王宮貴族の世論が割れ勢力図が大きく変化、結局王妃とその一族が更迭されるという事態になった。アルベルトの元妻が言っていたのはこのことである。まあ、これはまた別の話なのだが――。
とにかく、サスマン侯爵家とバーニック伯爵家は、みごとこの政変を切り抜け、賢く領地を荒廃から守ったということだ。
この両家の領地には、こっそりサフランが植えられている―――。
(終わり)
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