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「実は私も被災者なの中学生の時家族を亡くして孤児になった」
「それで助けてくれたのが自衛隊員だったって訳?」
「ご名答!バキューン♪」
ミルカはおちゃらける。
「こんな冗談にならない所でよく冗談がかませるわね」
「冗談でもかまさないとこんな事やってられないよ」
ニコニコが深いため息をついて言うとミルカはこう言う。
「私も遠い親戚に預けられたけど小姑っぽい姉に散々こき使われたよ」
「そうか、私も同じよ」
ミルカとニコニコは家族を失った点では共通している。
「貴女もそれがきっかけでメイド隊に?」
「冗談はよしこさん。私がそんな崇高な女に見える?」
ニコニコとミルカは夕日を見ながら駄弁りあっている。
ーーー
「そうかびっくりしたわ貴女が楽園事業に巻き込まれてそこから逃げてきた亡命者なんて」
「そんなに珍しいものを見るように私をみないでよ」
ニコニコは気まずくなる。
「ごめんごめん私より色々な経験したんだなって思ってさ」
とミルカは謝る。
「でもそんな私もここにはまだ慣れてなくて早く逃げたくなる。強くないって事かねえ?」
「それは無いと思うわ。私も初めて災害派遣に来た時はぴーぴー泣いてて逃げたくなってたもん」
「アンタが?うっそだぁ」
「本当だよ」
2人の友情が芽生えた瞬間だった。
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